久しぶりにスポーツをしたら、5分もしないうちに横っ腹が痛くなりました、ライターげんです。
どうやら運動不足は深刻なようです。
まずは歩くことから。そして、どうせやるなら景色とか楽しみながら運動したい。
そんなわけで、散歩コースにもピッタリな、浜松市南区にある『浜松市緑化推進センター(愛称:みどり~な)』
に行って来ました。
取材時は日頃の行いが良いのか(?)、快晴となりました。
青空に白い雲、そして緑がある風景って、いいですよね~。
▲ 緑の相談員 中川 博夫さん、みどり~な所長 夏目 陽子さん
みどり~なは昭和53年(1978年)、都市緑化植物園のモデルケースとして全国に先駆けて建設されました。
敷地面積は40,487㎡、約500種の植物からなる広大な植物園です。
緑の相談員がいることも特徴の1つです。
「緑の相談員は、例えば植物に付く害虫や植物の病気、与える肥料についてなど、植物に関すること全般の
相談を受け付けています。県内に2名しかおらず、その2名ともみどり~なにいます。県外の方からもご相談を
受ける時がありますよ。」と中川さん。
植物に関して何か疑問があれば、みどり~なへ!ってことですね。
みどり~なは敷地内に実の美しい植物園、古典植物園、薬草園など、特色別に分けられた
31の見本園があります。(上写真は果樹見本園にあるブンタンの木)
カリンやバンジロウなど、果実が成っている様々な樹木を見て楽しむことができます。
手頃なサイズの果実が成っているので、ついつい取りたくなってしまいますが、ここはグッと堪えて次の場所へ。
木々に囲まれている道を進んでいくと、カメラを上空に向けている人を発見!
何を撮っているんだろう?
「あ~、野鳥を撮っているんですね。木がいっぱいありますから、色んな野鳥が来るんですよ。」と夏目さん。
園内の植物を楽しみながら、バードウォッチング。
なかなか贅沢な時間です。
▲ なんじゃこりゃーっ!
「水・湿性植物園」にやって来ました。
「これ、何だと思います?」と中川さん。
見ると、泥の中から飛び出ている怪しい物体が。
「そこの看板にも書いてあるんですが、これは気根(きこん)なんですよ。根っこなんです。」
えー、根っこですか?!
根っこって地面の中にあるんじゃないんですか?
「この植物は水辺や沼地に生えるんです。土の中に酸素が無いもんだから、ひょっこり顔を出して、
そこから酸素を吸っているんですよ。」
実際そういう風景を目にしてみると、改めて植物って生きてるんだなと実感しますね。
園内を進んでいくと、中川さんも夏目さんも「へぇ~」、「ほぉ~」と声をあげます。
ん、兵法?何だろうと思って聞いてみると、
「今年(2013年)は気温の変動などが多くて、園内の植物も狂い咲きしているんですよ。この季節に咲く花
じゃないのに、咲いたりとか。」と夏目さん。
そんな大自然の影響も垣間見ることができました。
▲ どんな香りですか?
急にフワッと、いい香りが漂ってきました。
近くにあった看板を見てみると芳香植物園。
良い香りがする植物を集めたエリアです。
「この香りはキンモクセイですね。」と夏目さん。
「いい香りなんですけどね~。小学生がこの香りを嗅ぐと、トイレの匂いだって言いますね。」と笑う中川さん。
あぁ、なるほど!キンモクセイの香りって芳香剤や消臭剤によくありますよね。
「これもいい香りがしますよ。」と夏目さんに渡されたのはレモングラス。
う~ん、その名の通りレモンのような爽やかな香り。
見ても嗅いでも楽しめるエリアでした。
▲ 謎の集団に遭遇!
おっと、棒を手に持ち、園内を歩く集団を発見!
すみませ~ん、何をやっているんですか?
「ノルディックウォークですよ。この2本のポールを持って、ウォーキングをするんです。」と皆さん。
▲ 武藤文美さん、波多野むつ子さん、村松和子さん、平野幸二さん(左から)
もともとは運動不足の解消を兼ねて、3人から始まった活動でしたが、歩いているうちに周りの人達が興味を持ち、
今では30~40人ほどの集団になりました。
「みどり~なの緑や花のある風景を楽しみながら運動をすることができますよ。定期的に活動をしているので、
みどり~なの広報を見てもらえれば。」と武藤さん。
これで、私の運動不足は解消するかもしれませんね。
▲ この植物にまつわる、ちょっとコワ~イ(かもしれない)話
ノルディックウォークの方達と別れて、続いてやって来たのは郷土植物園。
その地に縁のある植物が植えられているエリアです。
「この植物はシキミと言って、毒がある植物です。特にこの黒い実、果実の毒が強いんです。」と中川さん。
「昔、土葬だった頃、シキミは亡骸の側に植えてありました。」と夏目さん。
ここで問題です。
なぜ、シキミを亡骸の側に植えたのでしょうか?
「動物が亡骸を荒らさないように植えたんですよ。人の死期を見るから死期の実で、シキミという説があります。」
と夏目さん。
「毒を持つから、悪しき実ということで、シキミという説もありますよ。」と中川さん。
1つの植物の歴史や語源を考えても、面白いですね!
「なかなか深いもんですよ。考え始めたらキリがないです。」と笑う夏目さん。
▲ 浜松市民と共に生きた市民の木
浜松が空襲を受けた時、焼け野原になった中でも3本だけ残ったという街路樹のプラタナス。
その1本が、この木です。
みどり~なで大切に育てられています。
「浜松って、海があって、平地があって、湖もあります。それを縮小すると、ここみたいになると思うんですよ。
そんなみどり~なに来て、緑に対してちょっとした興味を持ってもらうことが私の目標です。
私のオススメは芳香植物園です。五感を使って、植物の生命を感じていただければと思います。」と夏目さん。
「緑の好きな方がよく相談に来てくれて嬉しいと感じます。ぜひ当園に来ていただいて、園内を見ながら
お話できればいいなぁと思っています。」と中川さん。
今後も様々なイベントを企画していくというみどり~な。
たくさんの木や花を見ながら、緑に囲まれた道を歩いてみると気持ちいいですよ!
※この記事は2013年11月に公開しました
『みどり~な』
所在地 : 静岡県浜松市南区大塚町1876-1
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TEL : 053-426-4187
定休日 : 12/29~1/3(※管理棟、緑の相談所)
開園時間 : 24時間開園(※緑の相談所は、8:30~17:00)
入園料 : 無料
URL : http://www7.plala.or.jp/midori110/