『天竜浜名湖鉄道』に初めて乗りました、ライターすずです。
浜名湖の周りをのんびりと走る通称「天浜線」は、景色も良く、ついつい終点まで行ってしまいたくなります。
静岡県最西端にあるJR東海道線『新所原駅』から「天浜線」に乗り換え、浜名湖を眺めていると、
あっという間に5つ目の『奥浜名湖駅』へ到着。
駅から5分ほど歩き、浜松市北区の『入河屋(いりかわや)』へやってきました。
創業明治18年。伝統と次代の調和ある和菓子を造り続けて百有余年。
みかん色をした着物を来ているお人形さんが目印です。
昔から作っているものだけではなく、地域の食材を使った新しいお菓子など、種類が豊富です。
どれにしようかな~、どれも美味しそうで目移りしちゃう。お菓子を選ぶ時ってワクワクしちゃいますよね。
県外からのお客様も多く、駐車場には他県ナンバーの車が並んでいました。
伝統の柏餅を作っていただきました。
五代目の松嵜善治郎(まつざきぜんじろう)さんが、伝統の良さを守りつつ、常により美味しくするために
磨きをかけています。
初代から五代目・・・歴史の長を感じます。
3日前から仕込みをするという、手間のかかったあんこをたっぷり使います。
重量があるため、生地が伸びてしまわないよう丁寧に巻くのがポイント。
ちょっとカエルみたいでカワイイ。
そろそろ、お気付きの方もいるかも知れませんがこの柏餅、なんだか大きくないですか?
柏の葉っぱを6枚ペタペタ貼り付けます。
やっぱり普通の柏餅より大きい!手からはみ出しちゃってます。
出来上がりました!左側の普通サイズに比べると、かなり大きいです。
サイズは1尺(約30㎝)通常の25倍です。
なぜ、こんなに大きな柏餅を作り始めたのでしょうか?
松嵜さんにお話を伺いました。
「遠州地方では、昔から男の子が生まれると節句前に【子どもが生まれましたよ。】というお知らせも兼ねて大柏餅を
ご近所さんに振舞っていました。昔は1尺サイズを3個1セットが一般的でした。今では近所付き合いや、大家族も減り
昔に比べ大柏餅のサイズも小さくしました。」
昔は、かなり大判振る舞いだったんですね。
「食べきれなかった分は、生地をお団子にして焼いたり、あんこはおしるこにして食べていたんですよ。
今は節句前ではなく、節句返しとして大柏餅を送る風習に変わってきました。
時代のニーズに合わせて6寸(18㎝)サイズも作っています。」
大柏餅を持ってみました。あんこもたっぷりで重量感があります。
柏の葉の良い香りと、甘すぎないあんこがサッパリしていて美味しい。
時代とともに風習やお菓子のサイズも変わっていくんですね。
50年後はどんなお菓子になっていくんだろう?楽しみだな。
【おまけ】
伝統のお菓子はもちろん、新しいお菓子もあります。
「この【華麗なる男のかりんとうみそまん】は生地には浜名湖のりを練り込み、中はカレースパイスを合わせた
クリームチーズが入っています。
甘いものが苦手な男性におつまみとしても楽しめるようにという思いから作りました。」と松嵜さん。
地域の方と協力し、地元産のものを取り入れたお菓子作り に力を入れています。
スパイスは、市内のカレー屋さんのモノを使っているんですよ。
その他三ヶ日みかんを使ったお菓子などもあり、全部食べたくなっちゃいますね。
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、※この記事は2013年5月に公開しました
『入河屋』三ヶ日本店
所在地:浜松市北区三ヶ日町下尾奈83-1
TEL:053-525-0902
営業時間:8:00~19:00
定休日:不定休
※詳しくはお問い合わせください。
HP:http://www.irikawaya.co.jp/