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むかーしむかし、里にはキジがおったとさ 

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みなさん、「キジ」ご存知でしょうか?

私の中では童話「桃太郎」に登場する賢い鳥というイメージでした。

そんなキジをもっと皆さんに身近に感じてもらうべく、私ライターゆっきぃは
浜松市北区引佐(いなさ)町にある『奥浜名湖じの里(以下きじの里)』へ行って参りました。


▲きじの里は緑の山々に囲まれた場所にあります。

きじの里を運営する、中部雉舎(ちゅうぶきじしゃ)・代表取締役の堀内淳(じゅん)さんと、奥さんの堀内とよ子さんに
お話を伺うことが出来ました。

なぜキジを飼育しようと思ったのかと聞いたところ、
昭和40年代に、淳さんのお父さんが舘山寺の温泉に遊びに行った時、農家の庭先でキジを飼っていた人がいて、
「なんてキレイな鳥だ。僕も飼ってみたい。」とキジを趣味で飼い始めたのがきっかけ。
淳さんは今年でキジを育て始めて41年目になるという。


▲この鶏舎の中にキジがいます(有限会社 中部雉舎 提供)

きじの里には現在、オス・メス合わせて約300羽います。

きじの里のキジは、自然に囲まれた広々とした鶏舎でのびのびと生活しています。
キジにとって一番環境が良い所を探して見て回り、自宅からは少し遠いが、この場所を選んだという。

「ほんとにここにキジがいるんですか?!」というくらい
鳴き声もせず静かで、鶏舎特有の臭いもまったくありません。


▲鶏舎の中の様子(有限会社 中部雉舎 提供)

きじの里で飼育しているキジは『高麗(こうらい)きじ』という種類のキジです。
手前にいるのがオスで、奥の網の向こう側にいるのがメスです。(上写真)
キジは一夫多妻制だということで、オスに対してメスの方が多くいます。

オスはメスにアピールする為(?)にキレイな色をしているのに対し、
メスは卵を抱いているときに外敵から身を守る為に、枯れ草や土の色に同化できるように薄茶色の毛に覆われています。

ちなみに「ケンケーン!」と鳴きます。メスを呼ぶときはもちろん、地震が来る前にいっせいに鳴く事もあるそう。
普段は静かでおとなしい鳥なのです。


▲オスのキジは白い首輪をしている様に見える!お洒落さん (有限会社 中部雉舎 提供)

キジは、遥か昔から変わらない姿で生きている鳥です。
昔から人々の住む里の近くにはキジがいて、市場でも食用で売られていたそうです。
鶏肉需要が増えるにつれ、150年程かけて改良されたのが今私たちが一般的に食べている「ニワトリ」です。(淳さん談)
ニワトリは50日程で成長するのに対して、キジは改良されていない為200日程かけて成長します。

ニワトリはほぼ毎日卵を産みますが、普通キジは1年に1度だけ、3月末~6月末くらいまでしか卵を産みません。

Click here to view the embedded video.

▲この動きに反応するのは・・・・(上動画)

キジの尻尾は猫じゃらしよりも、ネコちゃんが狂ったようによろこぶ!(らしい。)
猫を飼っている方必見ですね。


▲和食処「奥浜名湖 きじの里」(有限会社 中部雉舎 提供)

キジは育てるのに手間もかかるし、あまりにも特殊な仕事の為、自分たちでどんどん発信し、
皆さんに知ってもらわなければいけない。ということで、淳さん・とよ子さんの息子さんが敷地内に和食処をオープンしました。


▲店内からは四季折々の風景が楽しめます

窓からは山の斜面が見え、眺めがとてもいいです。
「雨の日も、霧がかかった山の景色がオツだよ~。」と淳さん。

絵描きさんも訪れる事があるという程です。

和食処「奥浜名湖 きじの里」では、キジの肉・出汁を使った色々な料理が楽しめます。
大自然を眺めながら食べるお食事は最高です。

「ここは自分で育てたキジを自信をもって提供できる場所だ。」と話す淳さん。

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▲きじ料理(取材用)

きじ料理を試食させて頂きました。
出汁を使ったお鍋でしゃぶしゃぶ・焼き丼・たたきです。

キジのお肉はとても低カロリー。
カロリーを気にしている方にもオススメです。
そして、アミノ酸が豊富に含まれています。元気の源!


▲実食タイム!

初めてのキジ肉。キジの肉は調理の仕方によってさまざまな食感が楽しめます。
しっかりと身がしまっていて、噛む度に跳ね返ってきます。

なんといってもビックリしたのがキジの皮です。普段食べている鶏皮よりも厚くて、 食べごたえがあり、
油がサラッとしているため、いくらでも食べられます。

キジの油はとても良質で、手の温度でもスーッと溶けていくんです。


▲お箸が止まりません!

キジの肉を少し炙り、タタキで食べることも出来ます。
ポン酢・野菜にもよく合い、とってもヘルシー!
臭みもなく、愛情たっぷりでのびのびと育ったキジ。
どれもこれも、とても美味しかったです。


▲奥さんの堀内とよ子さんと満開のお花をバックに

「最近では近くに新東名も通って浜松引佐インターから車で5~6分でここまで来れるようになったから
キジの事を知らない人がまだまだ多いので、ぜひここでたくさんの人に知ってもらいたい。」と話すご夫婦。

キジを育てていてよかったなぁと思う時はお客さんの「おいしい!」の一言を聞けたときに尽きる。と淳さん。

誰もキジの育て方を教えてくれない環境の中、淳さんが毎年毎年試行錯誤を重ね、大切に育てられたキジのいる里。
みんなに伝えたい!そんな気持ちになりました。今度は家族や友達を連れて来よう。



※この記事は2013年5月に公開しました

『有限会社 中部雉舎』(高麗きじ養殖・食肉製造・加工販売・業務用食肉販売)
『奥浜名湖 きじの里』 (和食処)
所在地 静岡県浜松市北区引佐町川名1149-1
TEL    053-544-0680
FAX   053-544-0690
営業時間  昼 12時~14時
、、、、、、、夜 17時~20時
定休日   水曜日・木曜日
URL    http://www.kijinosato.net/index.html

※完全予約制の為、ご予約はお電話にて、営業時間にご連絡下さい。


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