ワニといえば、動物園でも人気のある動物ですね。
実は、「ワニ」食べられるんです!
以前しずふぁん!!記事内で「クロコダイルバーガー」や「ワニ料理」を紹介していますが、
食材に使われているワニはどのように育てられているのかが気になり、
湖西市にあるワニの養殖場へ私ライターゆっきぃが行って参りました。
(※今回は取材の為、特別に中に入らせてもらっています)
おー!さすがワニの養殖場ということもありたくさんのワニがいますね~。
ワニをこんなに間近でみたのは人生初!迫力満点です。
こちらの養殖場には現在約350匹のワニがいます。
ワニの種類はクロコダイル種のイリエワニとシャムワニです。
革製品や観賞が目的ではなく、こちらでは食肉用としてワニを養殖しています。
「ワニは檻の中をノシノシ歩き回っているのでは?襲われたらどうしよう!」と勝手な妄想をし、おそるおそる
檻の中に入れてもらいました。
ところが、檻の中のワニはほとんど動きません。ワニはシャイで怖がりなの生き物だったのです。
特に養殖のワニは野生のワニと違い、餌を充分に食べているため、よほどのことがない限りは襲ってくることはないそうだ。
私が嗅いでいるのは何と、ワニのうんちです。(お食事中の方、ごめんなさい!)
ぜんぜん臭くない!びっくりです。それはなぜかというと、ワニは地球上で唯一、
体内で抗生物質(菌を殺す機能のある成分)を作ることのできる生物で、
この作りだした抗生物質が体内を循環している為、うんちもほとんど臭わない。
▲ワニの餌やり風景です(上動画)
餌の時間になると、ワニがゆっくりと集まってきます。
ナイスキャッチ!パクッと上手に餌を獲ります。
私もチャレンジしましたが、失敗してしまったので、成功例をみなさんに見てもらいました。
ワニの餌は主に合鴨や、卵を採り役目を終えた採卵鶏(さいらんけい)の残渣です。
3kgの合鴨がいるとして、1.5kgは加工され、残りの1.5kgは捨てられてしまい、
卵を採り終えた採卵鶏は1年程でそれぞれ有料で処分されているというのが現状。
無駄にしているタンパク源が豊富にあるという事がわかり、これらを食べる動物を飼育すれば
新しい産業ができるのでは?と考え、ワニの養殖を始めたそうです。
ワニの餌やりは、夏場は週に2回、冬場はほとんど餌を食べない。
体温が22度を下回ると食べ物を消化しないので、必然的に冬は食べないのだとか。
ワニは出荷されるまでに最短でも4年程かかるのですが、その間、
糞尿の処理や、餌やりだとかの手間がほとんどかからない動物です。
大きな口を開けて食事中のワニもいれば、目を開けたまま寝ているワニもいます。
餌を求めて争ったりはしません。おとなしい!
ワニを触られてもらいましたが、固い皮の下はプ二プ二としています。
私が触ったらワニは逃げて行ってしまいました。やっぱり臆病者なのですね。
▲ワニタンカレー(※現在は販売されていません)
ワニの舌のカレー、その名も「ワニタンカレー」をごちそうしてもらいました。
パッケージのワニの顔の部分は切り取り線が付いていて、カレーを取り出した後はお面として
使えるようになっています。
通常であれば捨ててしまう部分も工夫次第で再利用できるという発想です。
スパイシーなカレーのルーと、トロトロに煮込んだワニの舌の肉が入っています。
ワニの肉とカレーを一緒に食べると辛さがマイルドになりますよ~。ワニを食べているという感覚はありません。
そして、こちらの養殖場で大切に育でられたワニを食べられるお店を紹介してもらい、
やって来たのは、以前もライターishiyaがお世話になった、浜松市南区にある『ラ・ペッシュ』です。
中村さんがワニに出会ったのは7年前、「静岡県からワニ食を発信してきたい」と研究を始め、
今まで培ってきた技術を駆使し、ワニ肉にひと手間加えることによって全ての部位を無駄にすることなく、おいしく食べられるようにしました。
「料理を作る側の役目としては、生産者の気持ちをいかに表現し、おいしく作ってお客さんに提供するかだよ。」と 中村さん。
そして、「夏に向けてワニの肉を使った新メニューが出来たよ~。」とのことで・・・ではさっそく。
ワニのテール(尻尾)の部分をカラッと揚げ、その上に2種類の味噌と、ワニの腿(もも)部分の肉が入った
万能味噌がかかっています。
ワニのお肉は白くて見た目はヒラメのエンガワみたいな感じだけど、どんな食感・味なんだろう。
未知のものを食べる前って緊張しますよね。
食欲を誘うイイ香りがします。
これがワニ!?お肉はとってもジューシーで噛めば噛むほどうま味が出てきます。
ワニの味噌がこれまたとってもおいしいんです!
イメージとしてはパサパサしているのでは?とか、生臭いのでは?と、いろいろ想像していましたが、
それは大きな間違いでした。
▲ワニ味噌がアクセント!ワニのジャージャー麺 1,050円
こちらはワニのジャージャー麺です。これからの暑い時期にぜひ食べたい一品ですね。
ワニの肉味噌と温玉を麺によ~く絡めて頂きます。
▲ワニってとってもおいしいんです。今まで食べなかった事が不思議なくらい。
ワニにはオメガ3系脂肪酸という成分が含まれています。この成分は、青魚にも含まれていて、
余分な脂肪や、老廃物を吸収して排出してくれるという効果が期待できるそうですよ~。
コラーゲンもたくさん含まれているという事で、食べれば食べるほどキレイになるかもしれないよ~!と教えてもらいました。
中村さんは毎日ワニを食べているという事もあってか、お肌がツヤツヤです。
ワニを食べたお客さんからは化粧水の入りが違う、唇がプルプルになったなどの声が寄せられているそう。
(個人差があります。)
他にも、ラ・ペッシュにはワニのコラーゲンを抽出して作ったデザートなどもあります。
ワニにはスッポンより多くのコラーゲンが含まれているという事を発見した中村さんは2年かけて
コラーゲンを抽出する製法特許を取得。
ワニは手をかけないと美味しく食べることが出来ない食材。
「ワニ食はまだまだ発展途上のものだから、生きているうちにどこまでできるかはわからないけど、
諦めずにとことんやってやろうと思う。」と中村さん。
ワニの肉が当たり前のように食卓に並ぶ日も近いかもしれない。
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、※この記事は2013年5月に公開しました
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『小池ワニ総本舗』
所在地 静岡県湖西市白須賀2973
TEL 053-579-2222
『レストラン ラ・ペッシュ』
所在地 静岡県浜松市南区若林町1101-1-2
TEL 053-448-7589
営業時間 11:30~13:30(オーダーストップ)
、、、、、、、17:30~20:30(オーダーストップ)
定休日 火曜日(祝日の場合営業)
URL http://peche-hamamatsu.jimdo.com/
※平日のディナータイムは完全予約制です。
月・水・木・金のディナーのお時間にお越しのお客様は、電話にてご予約をお願いします。
土・日・祝日は通常営業です。